[原子力産業新聞] 2008年2月14日 第2416号 <3面> |
タイ 原子力導入に向け事務局タイのP.アムラナン・エネルギー相は1月31日、同国初となる原子力発電所の導入を視野に、「原子力発電開発事務局」を設立したことを明らかにした。 同局は今後、2011年までの期間をメドに、4基の原子炉建設に向けたフィージビリティ・スタディを実施。同時に建設候補サイト、法規制、人材育成など詳細について検討を実施する。また国民を対象に、原子力発電の安全性や放射性廃棄物管理に関するPA活動も実施する計画だ。 アムラナン大臣は、「2011年にフィージビリティ・スタディが完了した後、政府が原子力発電導入の最終判断を行う」との見通しを示し、「原子力発電の導入には12〜13年ものリードタイムを要するため、建設に備えておく必要がある」と同局の意義を強調。そして、原子力発電は多大な建設コストが必要となるが、燃料コストや発電コストが安く、タイが国際競争力を維持するために不可欠な電源だと指摘した。 現在の計画では、100万kW級原子炉を4基建設。うち1〜2号機は2020年に運開させる。建設コストは80億ドルと試算されている。 |