[原子力産業新聞] 2008年3月20日 第2421号 <2面>

文科省 新たな研究制度立上げ タイムリーな課題募集

文部科学省は14日、来年度から新たに立ち上げる「原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブ」の研究課題募集を開始した。効率・効果的な基礎・基盤研究開発を目指し、従来の原子力試験研究制度に代わる新たな競争的資金として、来年度予算に盛り込まれたもの。新制度のもと、3プログラムを設定、政策ニーズを踏まえたより戦略的なテーマに基づき、プログラム一体的な研究推進を目指す。

まず、「戦略的原子力共同研究プログラム」では、原子力政策大綱を踏まえた政策ニーズの高いタイムリーなテーマを設定し、大学、独立行政法人、民間企業等、複数機関の連携による共同研究を実施する。1件2〜3,00万円程度、「原子力施設の耐震・高経年化対策」、「放射線利用による食品安全への貢献」、「原子力に対する信頼醸成のための社会学的アプローチ」などをテーマに、7課題の採択を見込む。

その他、「研究炉・ホットラボ等活用研究プログラム」が1件4,000万円程度で4課題、40歳以下の研究者を対象とする「若手原子力研究プログラム」が1件1,000万円程度で10課題といった枠組でそれぞれ実施する予定。

いずれのプログラムも、書類・ヒアリング審査を経て、6月下旬にも採択課題を決定する運びとなっている。


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