[原子力産業新聞] 2008年3月20日 第2421号 <4面>

高砂熱学などが受注 六ヶ所核融合研究で初 ITER・BA材料照射施設など

日本原子力研究開発機構は、国際熱核融合実験炉(ITER)や核融合原型炉建設に向けた研究開発を行う日欧間の「幅広いアプローチ(BA)」合意に基づいて、青森県六ヶ所村に建設する研究建屋や電気設備など12件の入札案件について、13日と14日に開札した。

その結果、5件の落札会社が決まり、7件で原子力機構があらかじめ定めていた最低落札価格を下回った入札が行われたため、その価格で本当に目的が達せられるかどうかなどの調査に2週間程度かかる見込み。

国際核融合材料照射施設での工学実証・工学設計(IFMIF−EVEDA)事業を行う開発試験棟の機械設備工事は高砂熱学工業が約1億5,200万円で、受電所監視建屋機械設備工事は斎久工業が約1億1,200万円で落札した。

予定価格を上回ったものの入札金額が一番低かった企業で、その後の価格引下げ交渉を行い成約したものが3件あり、受電所監視建屋新築工事を岡山建設が約1億3,100万円で、受電所監視建屋電気設備工事を京谷電気が約2,600万円、IFMIF−EVEDA開発試験棟の電気設備工事を関電工が約9,500万円で随意契約した。

他のIFMIF−EVEDA開発試験棟の建築工事、国際核融合エネルギー研究センター建築工事、同センター機械設備工事、同センター電気設備工事、中央変電所変電設備工事、配電設備工事、構内道路整備の7件については、最低落札価格を下回ったため、時間をかけて当該企業の入札データを調査する。


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