[原子力産業新聞] 2008年4月17日 第2425号 <4面>

非破壊検査 装置が盗難 千葉の会社から

文部科学省は、非破壊検査(本社・大阪市)の千葉県市原市にある京葉営業所から、放射性同位元素イリジウム192が入った非破壊検査装置1台が紛失した件について、16日までに放射線障害防止法に基づく詳細な報告を求めた。

同装置は4日夜に保管庫に入っていることを確認していたが、7日朝に所在の不明が判明した。5日、6日の休日中に盗難にあったとみられ、7日正午ごろ地元の市原警察署に紛失届けを出すとともに、文部科学省にも報告した。

紛失した非破壊検査装置は直径約27cm、長さ40cmで、中にイリジウム192が370GBq収納されていた。

放射性同位元素イリジウム(元素記号Ir)192はガンマ線を放出し、その強さは非破壊検査装置に収納されない状態では、1メートル離れた場所で毎時50mSvの被ばくを受ける可能性があるが、装置に収納された状態では1メートル離れた場所で毎時最大7μSvとなる。なお一般公衆の線量限度は、年間1mSv。


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