[原子力産業新聞] 2008年4月24日 第2426号 <1面>

地元に事前協議申し入れ 北海道電力 泊3プル計画

北海道電力は18日、泊発電所3号機(PWR、91.2万kW)で10年度からプルサーマルを実施するため、北海道と立地周辺4町村に安全協定に基づく事前協議を申し入れた。同3号機は、来年12月の営業運転開始予定で、運転開始から約1年後にプルサーマルに入る計画とした。

申し入れ書は、佐藤佳孝社長が北海道庁で高橋はるみ知事に(=写真、北海道電力提供)、長谷川陽一常務が泊村・共和町・岩内町・神恵内村の各町村長に提出した。

佐藤社長は「安全確保を最優先に地元の理解が得られるよう全力を尽くす」と強調。高橋知事は「4町村と十分に連携、専門家の意見も聞き慎重に検討する」とした。同社は各自治体の事前了解が得られた後に、国に設置変更許可を申請する方針。

同社がプルサーマルの詳細計画を示したのは今回が初めて。3号機での実施理由には、(1)海外で17×17型MOX燃料の使用実績が豊富で、同号機で同じタイプの燃料使用が可能(2)国内のPWRプラントでも同型燃料の使用を計画(3)六ヶ所のMOX燃料工場も同型燃料を製造する設計で許認可手続中――を挙げた。

運転開始後、最初の定期検査でMOX燃料2体を装荷、最終的には全燃料157体中の40体を同燃料とする。


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