[原子力産業新聞] 2008年5月22日 第2429号 <2面>

【Salon】仏モンペリエ大 修士1年 マノン・パパンさん 「都会の喧騒がうそのように静まりかえる東京の寺院が好き」

リヨンの西方アルディッシュ渓谷と栗の産地で名高い人口700人の小さな町出身の彼女は、南仏モンペリエ大学で地理学を学ぶ。2回目の来日となる今回の目的は、修士課程修了のための海外研修に日本の防災、特に地震と原子力を選んだためだ。

2月の来日以来、柏崎市での耐震安全性国際シンポジウム、安全委員会等による安全研究フォーラム、原産年次大会などの会議を傍聴したほか、原子力安全技術センター、原子力機構、茨城県オフサイトセンター、東海村役場などを訪問、さらには刈羽村の品田宏夫村長にも直接被災経験を聞いた。

そんな中で、日本人について知ったことは、「連帯感、一体感をもって仕事をし、それが力になっていること」、「美しい伝統をしっかり守っていること」。家の中におひな様を飾る3月3日のひな祭りを祝う行事も見た。巨大ビルに代表される近代的な街と、桜が咲き誇る古い寺院の見事なコントラストにも魅せられた。

地震、台風、地すべりなど日本人が直面しなければならない幾多の自然災害に対して使う「しょうがない」という言葉の意味も学んだ。それは、「日本人が運命論者で、あきらめが早いのだろうか。それとも教育の結果なのだろうか」という言葉を原産協会の役職員に残して、日本を後にした。(き)


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