[原子力産業新聞] 2008年5月29日 第2430号 <2面>

素案検討するも非公開 温暖化懇 6月上旬に最終報告

地球温暖化問題に関する懇談会(座長=奥田碩・内閣特別顧問)は22日、第4回会合を開催、同懇談会報告の素案や各分科会の中間報告を検討した。同素案については検討途上のため非公開となり、6月上旬に開催予定の次会合で最終報告を取りまとめ、これを基に「福田ビジョン」が発表される見通し。

最終報告では、温室効果ガスの長期的で具体的な削減目標、国内排出量取引制度の扱い、エネルギー技術開発などを示す見通し。

今会合では長期的な削減目標に関し、明確な数値を示すべきとの意見とともに、数値を示しても方策を明確に出来ないとの意見も出された。排出量取引では、政策手法分科会から賛否併記の中間報告が上げられ、同取引をマネーゲームにすべきではないとの意見が出された。

福田康夫首相は、改めて洞爺湖サミットでリーダーシップを発揮できる内容にしたいとし、6月上旬に発表する「福田ビジョン」策定に向け同懇談会の協力を要請した。

同報告に盛り込まれるエネルギー技術開発は、先に総合科学技術会議が取りまとめた「環境エネルギー技術革新計画」に基づく見通し。同計画で、原子力関係は短中期的対策の中で軽水炉の高度利用、中長期対策で次世代軽水炉やFBRの開発推進を挙げている。


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