[原子力産業新聞] 2008年5月29日 第2430号 <3面>

カナダ 安全委員長にビンダー氏

カナダの天然資源省は9日、カナダ原子力安全委員会(CNSC)の新委員長として産業省のM.ビンダー次官補を正式に任命した。

CNSCの委員長職は、同省が1月15日付で前委員長のL.キーン委員長を解任した時点で、すでに同次官補に暫定的に決定されていた。

天然資源省の1月の発表によると、キーン前委員長はカナダ原子力公社(AECL)の国立研究ユニバーサル(NRU)炉で停止期間が延長された際、国内外の医療用アイソトープが不足する事態を招きながら、積極的な打開策を取らなかったという責任により委員長から一委員への降格が決まったもの。これに伴い、天然資源省は加政府がAECLにNRUを120日間、暫定的に運転再開するよう命じる緊急法案を議会で可決して運転を継続した。

NRUの停止延長は、運開後50年近く経過した同炉の安全性改良工事徹底のためだった。


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