[原子力産業新聞] 2008年6月12日 第2432号 <2面> |
年32基の新設必要 IEA エネ技術展望を発表IEAは「エネルギー技術展望2008」をまとめ、6日、都内で発表した。2050年までに世界のCO2排出量を現状の50%に削減するには、今後40年間、年平均で32基の原子力発電所、55基の火力発電所へのCO2回収隔離(CCS)施設、1万8,000基の風力発電機、2億1,500万平方メートルの太陽光発電パネルなどの設置が必要としている。 IEAは同展望を2年毎に発表、今回はG8の要望に応え、エネルギー大臣会合に提供した。現状のままでは50年の世界のCO2排出量は、現在の約2.3倍(62Gトン)になる「ベースライン」、同じく現在レベルに留める「ACT」、同じく半減を目指す「BLUE」の3シナリオを策定。 「BLUE」は50年にベースライン排出量を48Gトン削減することになるが、各技術の貢献度は再生可能エネ21%、CCS19%、発電効率向上7%、原子力6%、省エネ等47%。50年には全世界の発電量の46%を再生可能エネ、25%を原子力が担う。 年平均32基の原子力に関しIEAは、「過去に同程度に近いペースで建設した時期があり、建設能力的には可能と思うが、(社会的受容性など)建設能力以外の要因もあり、そのように出来ない面がある」とした。 |