[原子力産業新聞] 2008年6月12日 第2432号 <6面> |
大学、高専が成果を披露 原子力学会が人材育成でシンポ日本原子力学会は3日、東京大学・本郷キャンパスで、シンポジウム「稔りある原子力人材育成を目指して」を開催した。昨年度から始まった文部科学省と経済産業省連携の人材育成プログラムの実施状況について、大学・高等専門学校より報告を受け、成果の共有とともに、問題点を明らかにし自己改善へつなげるのがねらい。 原子力分野の人材育成充実を図るため、「原子力教育支援」、「チャレンジ原子力体感」、「原子力の基盤技術分野強化」、「原子力研究促進」、「原子力基盤整備」、「原子力教授人材充実」の各プログラムが昨年度、新たに創設され、各学校それぞれのポテンシャルを活かした実践的な教育・研究活動が展開されている。本シンポジウムでは、これら取組の成果を、大学14校、高等専門学校2校で、実際に指導に当たった教職員より披露した。 本年度、原子力安全工学科を新設した武蔵工業大学は、廃炉となった研究炉を活用した「実体感型原子炉シミュレータ」の製作を紹介、中高校への出張授業や学園祭での公開にも利用できるよう、さらに改良を検討中だ。東海大学は、放射線取扱主任者の資格取得を通じ、卒業後に即戦力となる「原子力マイスター」を育成する「放射線取扱研修プログラム」と、講義(Study)、見学・調査(Watch)、実験(Experiment & Experience)、発表(Presentation)の一連の行程体験を通じ、マネジメントスキルを養成する「プロジェクト体験型マネジメントプログラム」(SWEEP)を紹介、今後の展望として、高校との連携、アジア協力への意欲を示した。 |