[原子力産業新聞] 2008年6月19日 第2433号 <3面>

米国濃縮会社 遠心機モジュールで テレダイン社と契約

米国濃縮会社(USEC)は5月28日、同社が建設を計画している遠心分離法ウラン濃縮工場のサービス・モジュール540基分の製造について、アラバマ州のテレダイン・ブラウン・エンジニアリング社と9,200万ドル相当の契約を結んだと発表した。

テレダイン社はすでに、同型モジュール36基分の製造を1,940万ドルで請け負った実績があり、今回の契約はそれに続くもの。サービス・モジュールは1基に付き、新型遠心分離機(AC100)20本を並列に配列できるスチール製構造物で、カスケード運転が可能になるよう、配管用のヘッダと弁、排気管ダクト、配電ケーブル、計装ケーブルなどが取り付けられている。

今回の契約は、USECの代理店であるフルアー社が、米国遠心分離法濃縮工場計画のエンジニアリングおよび機器調達・建設マネージャーとして締結したものだが、USECのP.シーウェル副社長はテレダイン社を選んだ理由として、「原子力機器の製造業者として一流の実績がある」などの点を指摘した。同副社長はまた、今回の契約によって「当社の遠心分離法濃縮工場計画がどれほど米国の原子力製造業の基盤を再構築し、国内に多数の雇用を創出する一助となるかを示す重要な例になるだろう」との見解を明らかにした。

USECは4月にAC100遠心機の初期設計を完了しており、機器製造を開始するためにその75%を戦略的供給業者に公開しつつあると明言。残りの25%についても、6月末までに公開する予定だとしている。


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