[原子力産業新聞] 2008年7月3日 第2435号 <3面>

燃料集合体生産販売で協力 仏アレバとカザフスタン

仏アレバ・グループは6月11日、同グループとカザフスタンの国営原子力企業であるカザトムプロム社がパリで、燃料集合体の生産と販売に関して両者のパートナーシップを強化していくための戦略的協定原案に署名したと発表した。

それによると、両者のジョイント・ベンチャーであるKATCO(アレバ・51%、カザトムプロム・49%)が2039年まで年間4,000トンのウランを生産し、アレバが全面的に販売していくことになるという。

アレバはまた、カザトムプロムがカザフ国内で操業しているウルバ冶金工場に燃料集合体製造ラインを設置するための技術支援を提供していく。このラインの年間生産能力は1,200トンで、うち400トン分はフランスの炉型専用となり、カザトムプロム社が必要な燃料ペレットを供給。製品は両者の共同出資会社を経由して販売される。また、残りの800トン分についてはその他の炉型用ラインになるとしている。

カザトムプロム社のジャキシェフ社長は今回の署名について、「アレバ社と長年培ってきた建設的な関係が結実したもの」と強調。「我々にとっては、燃料集合体という付加価値の付いた製品を製造するマイル・ストーンになる」と評価した。

今後両者はさらに協議を重ね、今年9月には協定の最終版に署名する。

KATCOは、カザフ南部のモインカム鉱床からのウラン採掘を目的に、同国のアルマティを本拠地として1996年に設立された。3年間の試験生産を経て05年末に第1期工場が完成し、06年からウランの商業生産を開始した。2010年までに年間生産規模を1,500トンに拡大することを目標としている。


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