[原子力産業新聞] 2008年7月10日 第2436号 <3面>

仏原子力安全局 EPR建設で コンクリート打設作業 再開を許可

フランスの原子力安全局(ASN)は6月19日、中止中だったフラマンビル原子力発電所3号機(EPR、163万kW)のコンクリート打設作業再開を許可した。

同3号機はフィンランドのオルキルオト3号機に次ぐ「世界で2番目のEPR」として、昨年12月にシェルブールの南西21kmのサイトで着工。しかし、今年3月〜4月にかけてASNが実施した検査において、建屋基盤部分の鉄筋配置について品質管理および下請け業者の監督に関する問題が表面化。ASNは5月26日、仏電力公社(EDF)に対して、現場の監督活動に関する行動計画およびそれらの活動を追跡できるような文書を提出するまで工事の中止を命じていた。

EDFが提出した行動計画の骨子は、@下請け業者による作業の技術チェックを厳密化A外部の第三者機関が安全上、重要な建屋における品質管理を監督B特に鉄筋配置およびコンクリート注入段階での品質管理を強化C作業現場における安全文化の改善−−など。

ASNはこの行動計画を審査した上で、今後の建設工事の品質管理システムを強化改善できると判断。EDFに対して6か月の間、毎月、行動計画の実施状況を報告すること、最終的には計画全体の評価報告することを条件に作業の再開を認めている。


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