[原子力産業新聞] 2008年7月10日 第2436号 <3面>

露のウラン買取りで新価格 加・カメコ社

カナダの大手ウラン生産業者であるカメコ社は6月11日、同社を含む欧米の核燃料企業3社がロシアの核弾頭解体から出るウランの買取りについて、新たな価格体系を採用することでロシアの核燃料サービス企業であるTENEX社と合意に達したと発表した。

1999年に米国とロシアの両国政府が解体核兵器からの高濃縮ウランを希釈して民間原子炉で利用する協定を締結したのに基づき、カメコ社は2013年までの契約で年間700万ポンドのウランをTENEX社から購入している。しかし、買取り価格は市場スポット平均価格でU1ポンド当たり10米ドルだった2001年に改定されて以降、04年の改定時にも据え置かれたまま。昨年のスポット価格が60米ドルだったことからTENEX社は昨年、価格の改定をカメコ社ら欧米3社に要請しており、関係各位に公平かつ合理的な価格体系を採用することになったもの。

計画では、2010年までは現行の価格を継続し、11年からは毎年カメコ社が買取るウランのうち、40万ポンドに対しては、08年以降のインフレ分2.5%を含めて固定価格で60米ドルとする。残りの分については市場の平均スポット価格と連動して決められることになる。


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