[原子力産業新聞] 2008年7月10日 第2436号 <4面>

核破砕中性子で研究協力 J−PARCと中国物理研

J―PARCセンターと中国科学院高能物理研究所はこのほど、核破砕中性子源開発で研究協力覚書を締結した。中国で建設計画中の核破砕中性子源「CSNS」をとらえたもの。

J―PARCでは、中性子実験装置に適したビームを供給するため、発生した高エネルギー中性子をマイナス250℃程度にまで冷やすのだが、高エネルギー陽子ビーム入射に耐えられる材料、中性子冷却用の極低温の水素取扱技術、放射化した機器を交換する遠隔操作技術などの開発が求められている。

これら課題に対し本覚書のもと両機関による技術情報、人員の交流、共同研究を通じ、将来の中性子源の性能・技術開発力を向上させていく。中国の「CSNS」は、本年中の着工、13年の運転開始を予定している。

同センターは、この2月にもスイスのポール・シェラー研究所と研究協力覚書を結んでいる。


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