[原子力産業新聞] 2008年7月17日 第2437号 <2面>

日本原燃 結合装置内にガラス付着 溶融炉から流下停止 確認状況を報告

日本原燃は11日、今月3日に発生したガラス溶融炉運転性能確認試験におけるガラス流下停止トラブルの経過報告を原子力安全・保安院に提出した。同日現在、原因は特定できず、引続き原因を究明するとしている。

報告はこれまでに実施した結合装置内、高周波加熱装置、流下ノズルなど(=結合装置概要図)の確認状況をまとめている。結合装置内ではノズル近傍にガラスが付着、ノズルの出口が確認できておらず、同近傍の付着物の一部にガラス光沢のない付着物があることも確認。ノズルを包むかたちで設けている高周波加熱コイルの表面、ガラスガイド管のスリットにも付着物があるという。

高周波加熱装置では、出力波形や絶縁抵抗を測定、健全性を確認した。また流下ノズルの加熱性では昇温データ上、過去のデータと有意な差はなかった。しかし通常、覗き窓からスリットを通して見ることが可能な加熱による流下ノズルや結合装置内部の発光は確認できなかった。スリット部や覗き窓の内側に付着物があるためで、実際には発光していることも十分考えられるとしている。


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