[原子力産業新聞] 2008年7月17日 第2437号 <2面>

日本が主体的役割を 環境問題等 新旧次官会見

経済産業省の北畑隆生・前事務次官と望月晴文・新事務次官は11日、揃って記者会見(=写真、右が望月次官)した。北畑前次官は、北海道洞爺湖サミットにおける地球温暖化問題の成果について、全体として経産省の主張が世界に通用したと総括。望月次官は同問題に関し、当面の削減率の議論に終始するのではなく、地球の温度上昇を安定化させるという基本に立ち返り、国際的な議論が重要との認識を示した。

望月次官は、「地球環境問題の解決は時間を必要とし、一気に解決するものではないが、そのプロセスの中で日本がどのように主体的な役割を果たせるかが重要」と指摘。「当面、来年末のCOP15が一つの区切りになり、その中間点で日本が議長国としてサミットを開催できたことは僥倖だった」とした。

その上で、「最終的に地球の温度上昇を安定化させるという基本に立ち返った国際的な議論が重要で、当面何%削減するかという数字ばかりの議論は解決につながらない」と述べた。また、「電力は非常に大きな排出源で各国ともこれに注目している。CO排出減にはコストも必要であり、このコストをどう負担するかも大きなテーマになる」とした。


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