[原子力産業新聞] 2008年7月17日 第2437号 <3面>

加・カメコ社 シガーレイク鉱山 事故後の排水作業順調

カナダのウラン生産業者であるカメコ社は6月27日、2006年10月の落盤事故による浸水で開発工事が中断しているカナダのシガーレイク鉱山(サスカチュワン州)について、7月から数か月間にわたる地下坑道内の排水作業を計画するなど補修作業が順調に進捗していると発表した。

同鉱山は事故時、60%まで地下坑道の開発工事が進んでいたが、遮蔽扉の不具合により全地下区画が浸水した。カメコ社はコンクリートを注入して落盤場所近くの坑道を補強するとともに浸水部分の岩盤を密閉。坑道内の水位を地下100mに下げるなど一連の試験によって、地下坑道の密閉に漏れのないことや、排水作業前の補強工事および予防対策が万全であることを確認した。

今年に入ってからは、排水作業を含むすべての補修作業(※鉱山の開発工事再開は含まず)の実施をカナダ原子力安全委員会(CNSC)に申請。CNSCおよび関係閣僚らの了承により、このほど排水作業と坑道内への梯子や換気ダクト、電力・通信ケーブル、配水管その他の機材の設置が可能になったとしている。

カメコ社としては同鉱山の操業開始は早くても2011年になると予想しているが、確実な日程に関しては、排水作業完了後に地下坑道の状態を評価し、その知見を新たな開発計画に組み込んでみなければ確定できないとの見解を示した。


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