[原子力産業新聞] 2008年7月24日 第2438号 <2面>

中越沖地震から1年でコメント 鈴木安全委員長

鈴木篤之・原子力安全委員長は17日、中越沖地震から1年を迎え、これまでの耐震安全性確保に関する取組を整理した上で、今後も、新耐震指針に基づくバックチェックなどを通じ、国民への説明責任を果たしていく考えを強調した。

鈴木委員長は冒頭、「得られた多くの重要な教訓を最大限に活かして、他の原子力発電所も含めて今後このような想定せざる事態のないよう万全を期していく」ことが安全委員会に課せられた使命との認識を示した。

また、新耐震指針に基づき策定された「活断層に関する安全審査の手引き」をバックチェック結果の確認にも活用するほか、同手引きに関する審議で指摘された安全審査に際しての専門性・中立性・透明性の充実・強化に向けても、早急な検討を開始する考えを示した。

柏崎刈羽原子力発電所の運転再開に係わる安全性については、「予断を持たず引き続き検討を進め、慎重に判断」などとした上、「地域住民の懸念を少しでも和らげる」よう、耐震安全性問題に対する答を示し、合わせて国民への説明責任を果たしていく決意を新たにしている。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.