実験課題の募集開始　Ｊ―ＰＡＲＣ　１２月本格稼働へ

Ｊ―ＰＡＲＣセンターは８日、東海村に建設中の大強度陽子加速器を利用した実験課題の募集を開始した。今年１２月のＪ―ＰＡＲＣ本格稼働を見据えた最初の課題募集となる。

募集は、３ＧｅＶシンクロトロンからビームラインを導く物質・生命科学実験施設に設置される「４次元空間中性子探査装置」、「超高分解能粉末解析装置」、「中性子源特性試験装置」、「工学材料解析装置『匠』」の各中性子実験装置の他、原子核・化学・微量元素分析・考古学の研究に向けた「ミュオン実験装置」を利用する実験が対象だ。応募資格は、国内外の大学、民間企業、公的研究機関等に所属する者。

また合わせて、茨城県でも、県がＪ―ＰＡＲＣに設置する中性子ビームラインを利用した実験課題の募集を民間企業対象として行っている。実験装置は、同じく物質・生命科学実験施設内の「生命物質構造解析装置」、「材料構造解析装置」で、応募に際しては、大学、公的研究機関の実験参画は妨げないが、申請代表者を民間企業所属の者とするのが条件。

いずれも、来月末まで募集し、審査の上、採択課題を決定する。利用期間は、１２月１５日〜来年２月末のうち、Ｊ―ＰＡＲＣセンターは２０日程度、茨城県は１０日程度で予定している。

詳細はそれぞれ、Ｊ―ＰＡＲＣセンター、茨城県企画課科学技術振興室のホームページを参照。