[原子力産業新聞] 2008年8月7日 第2440号 <2面>

新遠心機工場を着工 原燃 来年度下期から本格量産

日本原燃はこのほど六ヶ所村の本社敷地内で新型遠心機の製造工場の建設に着手し、7月29日に青森県と六ヶ所村に「新型遠心機の導入に向けた新増設等計画書」を提出した。

新工場は延床面積4700平方m、現有の濃縮機器試験建屋同4400平方mと合わせ、製造・組立・検査体制を整える。

新型遠心機は国内メーカー30数社から部品を調達し、自社での製造・組立てを行う。本格的な量産は来年度下期の予定で、新工場の従業員は数十人になる見通し。すでに部品メーカーの内の2社は敷地内への進出が決定しており、製造・組立てに向けた準備を開始しているという。

同社では新型遠心機を2010年度頃からウラン濃縮工場で稼動させる計画で、その後、10年程度をかけ段階的に導入を重ね、最終的には年間1500トン規模の生産体制を目指す。

新型遠心機は世界トップレベルの性能と経済性を実現するため、2000年度から国内技術者を結集して開発に着手。昨年4月からはカスケード試験を開始し、ここにきて当初の目標である既設の遠心機に比べ4〜5倍の性能を有することを確認したとしている。


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