[原子力産業新聞] 2008年8月7日 第2440号 <3面>

米国 アメレンUE社 キャラウェイでCOL申請

米国ミズーリ州を本拠地とするアメレンUE社は7月28日、同州で所有・運転しているキャラウェイ原子力発電所に新たな原子炉を建設することを想定した建設・運転一括認可(COL)を米原子力規制委員会(NRC)に申請したと発表した。これにより、米国でCOLが申請された新規の原子力発電所数は10サイト・16基目となった。

8000頁に及ぶ申請書はキャラウェイ発電所の既存原子炉に隣接して、160万kW級のアレバ社製US−EPRを1基建設することを想定しており、現在NRCが申請受理審査を実施している。アメレンUEとしては、実際に同発電所に2基目の原子炉を建設するか否かの判断を下してはいないが、将来原子力オプションを選択した際に、2005年エネルギー政策法で定められた政府融資保証を申請することが可能になるよう、あらかじめNRCの許認可を取得しておく考え。

アメレンUE社のT.ボス社長兼CEOは、今後20年間にミズーリ州の電力需要が30%近く上昇するとの試算があるとし、「2018年〜2020年までに大容量の発電所が必ず必要になる」と断言。これに対処するためにコスト効率が最も高く慎重なアプローチとして原子力オプションを視野に入れていること、また、原子力の認可取得には数年を要することから今後を見据えた戦略を取っていると説明した。

NRCによる実際のCOL審査には42か月間を要するが、具体的な審査日程については、今回提出された申請書の受理が決まった段階でNRCが判断する予定になっている。


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