[原子力産業新聞] 2008年8月7日 第2440号 <3面>

ワッツバー2の工事認可を延長 米原子力規制委

米原子力規制委員会(NRC)は7月11日、テネシー峡谷開発公社(TVA)が建設停止中のワッツバー原子力発電所2号機(PWR、120万kW)について、建設工事認可期間を2013年3月末まで延長することを認めたと発表した。

TVAは1973年に、当時の許認可手続きに基づいてワッツバー1、2号機の建設認可を取得した。しかし、79年のTMI事故の影響による新たな安全規制要求や電力需要の低迷などにより、両機の建設工事は1985年に中断。その後1号機は、現在米国で稼動中の商業炉の中では最後となる96年5月に運開を果たしたが、同2号機は主要機器や冷却系が設置された段階で工事が中断されたままになっていた。

近年、TVAの所管エリアでの電力需要が増加していることから、同公社は昨年8月に2号機の建設再開を決め、今年5月に建設期間の延長をNRCに申請していた。NRCでは同機の建設再開に伴う環境影響などを評価した結果、問題なしと判断したもの。TVAでは2012年に、同機を完成させ、運転認可を申請したい考えだ。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.