[原子力産業新聞] 2008年9月4日 第2443号 <3面>

スウェーデンと資産変換契約 独・E・ON社

ドイツのE・ON社はこのほど、スウェーデン政府が出資するスタットクラフト社と45億ユーロ相当の資産変換契約を結んだと発表した。

この契約はE・ON社が北欧電力市場における立場の強化を狙って締結したもの。内容は、スタットクラフト社がこれまで保有していたE・ONスウェーデン社(E・ON社のスウェーデン子会社)の株式44.6%をE・ON社が買収することとなり、E・ONスウェーデン社はほぼ100%、E・ON社の所有となった。E・ONスウェーデン社はスウェーデン国内の原子力発電所――リングハルス、フォルスマルク、およびオスカーシャム−−の株式の一部を所有していたため、これらの権利もすべてE・ON社に移ることになる。E・ON社はこのほか、スウェーデンの水力発電所も一基購入していることから、同社の購入総額は約45億ユーロに達している。

一方、スタットクラフト社はE・ON社がスウェーデン国内で所有していた水力発電所やドイツ、英国の発電所などを21億8000万ユーロで購入した。両社間の資産変換は今年末までに完了することになっている。

E・ON社は意欲的な欧州戦略に従って、2006年〜2013年までの期間に北欧電力市場に60億ユーロを投資する計画を実行中だ。


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