[原子力産業新聞] 2008年9月4日 第2443号 <3面>

南ア・ウラン鉱の生産が延期 加・ファースト社

カナダのファースト・ウラニウム社はこのほど、南アフリカ共和国のイズルウィキで進めているウラン鉱山再開プロジェクトで、商業生産の再開は10月に延期することになったと発表した。

ヨハネスバーグから約40kmに位置する同鉱山は市場環境の悪化により2001年に生産を一時停止していたが、7月2日時点で1万2695トンのウラン鉱石が貯蔵されており、工場の一部(120万トン/年)は6月に生産を開始した。しかし、工場の設計調達建設管理担当企業による一部機材の搬入が遅れているため、8月に予定していた重ウラン酸アンモニウム(ADU)の初回収は10月に延期することになったもの。

ただし、同鉱山の工場および精錬所の処理能力は現在の貯蔵量を上回っているため、来年3月末までの出荷量に影響は出ないと同社では説明している。同鉱山ではまた、2基目の精錬所(60万トン/年)が9月までに操業を開始する予定だ。

ファースト社は同鉱山における生産量を今後19年間で1580万ポンド(U)と見積もっている。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.