[原子力産業新聞] 2008年9月11日 第2444号 <1面>

「止める」機能確認を 鈴木安全委長 耐震特別委で指摘

原子力安全委員会は5日、耐震安全性評価特別委員会(委員長=入倉孝次郎・愛知工業大学客員教授)を柏崎市で開催した。通常の公開審議で、傍聴者との意見交換等の場は特に設けられなかったが、会議終了時、鈴木篤之安全委員長が発言し、柏崎刈羽原子力発電所の耐震安全評価について、事業者や規制行政庁とは別な第三者的立場から、「科学的かつ客観的視点を堅持しつつ真剣に取り組んでいく」姿勢を改めて示した上で、これまでの調査審議を踏まえての見解を述べた。

鈴木委員長は、7号機機器等の個別の点検結果が出た段階で、「止める」、「冷やす」、「閉じ込める」の3要件のうち、「止める」に関しての確認が不十分とし、原子力安全・保安院に対し、系統の動作機能確認の枢要として、制御棒の動作機能確認などの具体的実施方法を示すよう事業者を指導すべきと指摘した。

今回会議に先立ち鈴木委員長は、泉田裕彦・新潟県知事と会田洋・柏崎市長を訪れ、安全委員会の取組状況を説明した。


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