[原子力産業新聞] 2008年9月25日 第2446号 <2面>

機械学会 柏崎刈羽運転チームを表彰 地震時の適切な対応評価 健全性確認でも成果

日本機械学会・動力エネルギーシステム部門(部門長=佐藤幹夫・電力中央研究所エネルギー技術研究所研究参事)は、昨夏の中越沖地震発生時、東京電力柏崎刈羽原子力発電所で安全確保、プラント点検など、現場サイドで的確な対応に当たった発電所運転チームらに同部門「貢献表彰」を贈賞する。10月24日に横浜で開かれるエネルギーシステム部門年次セミナーで、表彰式が行われる予定。

地震発生時、柏崎刈羽発電所では、全運転当直班の相互連携により、運転中プラントの冷温停止を完遂し、以降も、機器の健全性確認を地道に進めるなど、これまでの事故・トラブルの教訓を活かした日頃のプラント保全、研修訓練などの成果が発揮されたとして、IAEAはじめ、国内外で高く評価された。

機械学会・動力エネルギーシステム部門では毎年、動力エネルギー技術の発展に貢献のあった個人・団体への「貢献表彰」を行っている。今回、贈賞されるのは、地震発生時に運転・起動中にあった柏崎刈羽2、3、4、7号機の運転当直・点検チーム代表4名だ。

同部門の中越沖地震柏崎刈羽発電所影響評価研究分科会では、6月にとりまとめた調査報告書の中で、運転員の適切な対応を、原子力の安全向上のみならず、他の産業分野にも今後の有益な事例となる「グッドプラクティス」として評価している。


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