[原子力産業新聞] 2008年9月25日 第2446号 <3面>

原子炉の建設認可復活を要請 米TVA

米国のテネシー渓谷開発公社(TVA)は8月27日、アラバマ州北部のベルフォンテ原子力発電所サイトで未完成になっている2基の原子炉について、2006年にキャンセルした建設認可を復活させることを米原子力規制委員会(NRC)に要請したと発表した。

TVAによると、テネシー峡谷における電力需要は増加傾向にあり、5〜7年毎に新たな電源が必要になるとの調査結果が出ているという。同公社としては、ベルフォンテの2基を完成させ、ベースロード電源の1つに加えるか否かの判断は未だ下してはいないが、将来の電力需要を賄う実行可能性評価の一環として、両機の建設認可復活に思い至ったと説明している。

なお、TVAは昨年10月30日、新しい原子力企業連合であるニュー・スタート・エナジー・デベロップメント社の一員として、ベルフォンテ・サイトにAP1000を2基建設することを想定した建設・運転一括認可をNRCに申請した。この件については、将来に備えた設備容量増強のための最優先オプションだと指摘。「原子力はコスト効果の高いベースロード電源として安全で信頼性が高く、COも削減できる」と認識していることを明らかにしている。


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