[原子力産業新聞] 2008年10月2日 第2447号 <2面>

保安院、WGで検討 六ヶ所再処理ガラス固化

原子力安全・保安院は、9月26日の総合資源エネルギー調査会核燃料サイクル安全小委員会(委員長=松本史朗・原子力安全基盤機構技術顧問)で、六ヶ所再処理施設の高レベル廃液ガラス固化設備で発生した流下停止に関する原因調査と今後の対応について、日本原燃より報告を受けた。保安院では、本件が法令に基づく報告事象に該当することを踏まえ、原子力防災小委員会の事故故障対策ワーキンググループで詳細に検討するとした。

日本原燃は、ガラスが流下する際の「流下ノズル上端部へのガラス付着」、「流下の停止発生」などについて要因を分析し、今回の事象の主な原因を、「流下に必要な流下ノズル温度を確保できなかった」ことと推定した。その上で対策として、流下ノズルの加熱源となる高周波加熱コイルによる入熱が確保されるよう、加熱時間・電力を増加するなど、対応を図ることとした。既に14日、付着ガラスの除去等、復旧作業を終了しており、今後、諸準備が整い次第、ガラス固化体3本程度の流下を実施し、健全性・流下性の確認試験を行った上で、国に対し最終的な推定原因・再発防止策を報告する。


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