[原子力産業新聞] 2008年10月2日 第2447号 <4面> |
【わが国の原子力発電所運転速報】 9月利用率、定検入りで61%へ 年度上半期利用率は58%原産協会の調べによると、9月の国内原子力発電運転状況は、設備利用率60.5%、総発電電力量214億8,404万kWh(対前年同期比2.3%減)などとなった。 盛夏電力最需要期を過ぎて、9月は、東京電力福島第一3号機など、計6基のプラントが定期検査に入った。また、機器の取替工事、設備保全対策等に伴い、昨夏からの定検入りから約1年が経過している日本原子力発電敦賀2号機は、9月中の本格運転再開を目指し、8月に調整運転入りしたものの、高圧タービン蒸気入口付近からの蒸気漏えいにより、点検のため、再び停止した。 一方、08年度上半期の運転状況は、設備利用率58.2%(対前年同期比6.3ポイント減)、総発電電力量1,261億7,155万kWh(同10%減)となった。前年と比較しての不調ぶりは、昨年7月の中越沖地震による柏崎刈羽全号機停止などの影響によるもの。 因みに、昨年から継続的に停止している発電炉(計10基)を除くと、設備利用率は、9月76.2%、年度上期73.2%となる。 電気事業連合会の発表によると、今夏7、8月の発受電電力量は、電力10社合計1,850億5,900万kWhに達し、3年連続で過去最大記録を更新した。主に、西日本で晴天の日が続き、冷房使用による電力需要が伸びたことによるものとみられる。最大電力を記録したのは、8月4日の10社合計1億7,900万kWで、供給力1億9,546万kWに対し、9.2%の予備率が確保されていた。 |