[原子力産業新聞] 2008年10月23日 第2450号 <6面>

三菱電機 粒子線治療装置納入 民間医療機関では初

三菱電機はこのほど、福島県郡山市の(財)脳神経疾患研究所附属の南東北がん陽子線治療センター(=写真)に「粒子線治療装置」を納入した。国内の民間医療機関としては初の粒子線がん治療装置で、今月17日から治療を開始した。

同装置はビーム種に陽子線を使用したタイプで、ビームエネルギーは70〜250MeV、照射野拡大法はワブラー法。照射室は回転ガントリー照射2室と水平固定照射1室を有する。同センターは地上3階、地下1階で延床面積約6500平方メートル、病床数は19。

三菱電機は02年に陽子タイプで医療機器製造販売承認を取得、05年には世界で初めて炭素イオン/陽子タイプの同承認を取得した。国内の粒子線治療施設は建設中を含めて9施設あるが、このうち7施設が同社製。同センターとは05年12月に契約を結び、計画どおり約3年で納入・稼働の運びとなった。


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