[原子力産業新聞] 2008年11月6日 第2452号 <1面>

柏崎刈羽7号機 新Ssで耐震安全性確認

東京電力は4日、新しい基準地震動Ssによる柏崎刈羽原子力発電所7号機の耐震安全性評価の中間報告をまとめ、原子力安全・保安院に提出した。原子炉建屋や耐震Sクラスの主要設備の耐震解析を実施、建屋やこれまでに評価を終えた機器は耐震安全性が確保されていることを確認した。

同社は、中越沖地震や地質調査に基づいた新しいSsを今年5月に作成、エネ調の関係審議会などの意見を踏まえ9月22日に補正し、7号機の開放基盤表面の最大加速度を1209ガルとした。保安院は先月のエネ調専門WGに同Ssの内容を妥当とする中間報告を提出、同WGも概ね了承した。

今回の耐震解析は同Ssで評価。建屋では全体の健全性確認のため耐震壁のせん断ひずみを評価、建物・構築物では地盤特性を適切に表現できるモデルで評価した。

重要な機器・配管系では炉心支持構造物、制御棒、残留熱除去ポンプ、残留熱除去系配管、原子炉圧力容器、主蒸気系配管、原子炉格納容器などを評価。この内、炉心支持構造物と圧力容器は最終報告までに確認するとしているが、他の機器は耐震安全性が確保されていることを確認した。

同社は原子炉建屋基礎版上で1000ガルとなる条件の耐震強化用地震動も設定しているが、同地震動でもこれら機器・配管系の耐震評価を実施、全てで安全性を確認した。


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