[原子力産業新聞] 2008年11月13日 第2453号 <2面>

廃棄物規制WG 今年度中まとめ 規制機関の研究など検討

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会廃棄物安全小委員会の放射性廃棄物規制支援研究WG(主査=川上泰・原安協研究参与)は7日、初会合を開催、放射性廃棄物処分に関する次期規制支援研究計画の検討を開始した。今年度中に一定の取りまとめを行う。

保安院は06年にまとめた規制ニーズをもとに現在、放射性廃棄物処分や廃止措置の分野では地層処分、余裕深度処分、浅地中処分、クリアランス、返還廃棄物貯蔵、廃止措置などの規制支援研究を実施している。

次期計画の検討は、法令改正や原子力安全委員会による安全審査指針の検討など、同廃棄物の安全規制に関する環境変化に対応するもの。安全委員会は現在、次期の重点安全研究計画を検討しており、今後、両計画は整合性を取りながら検討されることになる。

WGでの具体的な検討事項は、(1)原子力学会の「核燃料サイクルにおいて発生する放射性廃棄物の分野に関する安全研究ロードマップ」を踏まえた規制機関として実施すべき研究(2)地層処分で実施された基盤研究などの研究成果の活用策(3)廃棄物安全小委員会の報告書「高レベル放射性廃棄物等の地層処分に係わる安全規制について」(08年1月)で今後検討すべきとした「マーカー」、「記録の保存」、「廃棄体の回収可能性」(4)廃棄体確認の手法――など。

また、エネ庁の地層処分基盤研究開発調整会議の関連研究との関与、海外の規制機関および安全規制支援機関との共同研究、同分野の人材育成なども検討する。


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