[原子力産業新聞] 2008年11月20日 第2454号 <4面>

原子力機構・KEK・茨城県 J―PARC利用で協定

大強度陽子加速器施設「J―PARC」(東海村)の中性子利用促進に向けた日本原子力研究開発機構、高エネルギー加速器研究機構、茨城県の三者による協力協定が18日、締結された。

J―PARCは今年5月、初の中性子発生に成功し、現在、中性子を利用した研究・産業利用に供する物質・生命科学実験施設(MLF)が、今年12月からの本格運用開始を目指して整備が進められている。産業利用促進をねらい、茨城県はMLFに生命物質構造解析装置(iBIX)、材料構造解析装置(iMATERIA)の2本のビームラインを整備しており、MLFと同時期に供用開始することとしている。

このほど、その運用段階に際し、原子力機構、KEK、茨城県間の包括的かつ緊密な相互協力体制を構築し、「利用者支援」、「ビームラインの利用技術開発および運転維持管理」、「中性子利用の普及啓発」等を進めるための基本方針を三者協力協定として取り決め、本協定の締結により今後、ハード整備を中心とした協力体制から、ユーザー利用促進等、ソフト面にまで拡げた支援体制を構築していく。


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