[原子力産業新聞] 2008年12月4日 第2456号 <3面> |
英国の鋳鍛造品製造企業 米市場から鋳造品受注英国の大型鋳鍛造品製造会社であるシェフィールド・フォージマスターズ・インターナショナル社(SFIL)は11月25日、米国の民生用原子力発電市場から初めて鋳造品の製造を受注したと発表した。 同社が獲得したのは米国の大手機器メーカーであるカーチス・ライトEMD社の発注による契約で、ウェスチングハウス社(WH)のAP1000に組み込まれるステンレス製原子炉冷却ポンプの第1ステージ鋳造品を16個製造するというもの。これらは現在、米国のプログレス・エナジー社がノースカロライナ州で計画しているシアロン・ハリス原子力発電所2、3号機、およびサウスカロライナ・エレクトリック&ガス社がサウスカロライナ州で計画しているVCサマー発電所2、3号機用の機器になる予定だ。 SFILの説明によると、同社はすでに、中国浙江省と山東省で建設されている三門原子力発電所(AP1000×2基)および海陽発電所(AP1000×2基)用のポンプ鋳造品19個の製造をカーチス・ライト社から請け負っており、今回の契約はこの中国向け契約の延長で獲得したもの。中国向けの鋳造品製造が終わった段階で、2010年から米国向け製品の製造を英国シェフィールドにあるブライトサイド・レーン工場で開始するとしている。 SFILでは、「AP1000用鋳造品の製造に成功したことにより、当社は米国の民生用原子力市場に初めて参入することができた。これこそ、北米および西欧における原子力ルネッサンスのスタート地点だ」とコメント。今回の受注が同社にとって非常に名誉なことであるとの見解を明らかにした。 |