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[原子力産業新聞] 2009年1月8日 第2460号 <3面>

インドと燃料供給契約調印 仏アレバ社

仏アレバ社は12月18日、08年9月に国際社会がインドとの原子力ビジネスの再開を決定して以降初めて、同国の民生用原子力発電所向けのウラン燃料供給契約に調印したと発表した。

調印式は12月17日にインドのムンバイでインド原子力省(DAE)との間で執り行われ、アレバ社はIAEAの監督下にあるインド原子力発電会社(NPCIL)所有の民生用原子力発電所に300トンのウランを供給することになった。両国は9月30日の両国首脳会合で2国間協定を締結しており、これにより原子力平和利用分野における協力が可能になったもの。

インドの原子炉はこれまで、定格出力以下での操業を余儀なくされていたが、アレバ社からの燃料供給により、国内の備蓄燃料不足を補うことが可能になる見通し。同国では2020年までにエネルギー供給構造中の原子力設備を現在の3GWから2020年には40GWに、総発電量に占める割合も現在の3%から20%まで拡大させる計画だと言う。

アレバ・インド社では今回の調印について、「インドにとっては積極的なエネルギー開発計画への転換期になった」と形容。その挑戦のためのサービスにアレバ社の専門的知見を生かしていく考えであると強調した。


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