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[原子力産業新聞] 2009年1月15日 第2461号 <4面>

東芝 柏崎市にリチウム電池工場 立地助成制度など考慮

リチウムイオン電池の需要急拡大に伴い、東芝は新型二次電池「SCiB」(=写真)の第2量産拠点として、助成制度もある新潟県柏崎市を第1候補として選定し、今後、具体的な検討を進める。

東芝のSCiB電池は、高い安全性と、1日1回充放電を行っても10年以上使用可能な長寿命性能、5分間で容量の90%以上の充電が可能な急速充電性能を備えている。

新潟県では、経済産業省が推進する「EV・pHVタウン構想」(注)に柏崎刈羽原子力発電所が立地する柏崎刈羽地区をモデル地域の1つとして応募しており、電気自動車関連の取り組みを展開している。東芝は今回の候補地選定に当って、将来的に車搭載用への採用もめざすSCiB電池事業との方向性が一致し、すでに生産を行っている佐久工場(長野県佐久市)に近く、進出企業への「産業立地促進事業補助金」や、電気料金を割引く「原子力発電施設等周辺地域企業立地支援給付金」などの助成制度もある柏崎市を第1候補地として選定したもの。

新工場は2009年秋ごろの着工をめざし、翌10年秋を目途に量産を開始する計画だ。

(注)「EV・pHVタウン構想」は経済産業省が勧める、電気自動車(EV)やプラグイン・ハイブリッド車(pHV)を普及させるためのタウン構想。


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