[原子力産業新聞] 2009年1月29日 第2463号 <3面> |
トルコ 初号機の国際入札で 露の入札書類を審査ロシアの原子力輸出・建設企業であるアトムストロイエクスポルト社(ASE)は21日、同社とトルコの企業連合が提出したトルコ初の原子力発電所建設計画の財務と取引に関する入札書類について、トルコ原子力庁(TAEK)が審査を開始したと発表した。 ASEはまた、この財務条件関係の入札書類のほかに、近年の世界市場の状況に準じて内容を改定した提案書をトルコ電力公社(TETAS)に提出。これらの入札書類に関する審査結果報告書はほどなくトルコ政府に回され、最終判断が下される見込みだとしている。 トルコは同国初の原子力発電所を地中海沿岸のアックユに建設するため、昨年4月に国際入札を開始。第1段階の最終締切日である9月末までに世界中から13社が同入札に参加したが、期日までに技術的な仕様に関する必要書類一式を提出したのはASEとトルコ企業の企業連合のみだった。ASEらの提案書は、出力120万kWのVVER(ロシア型PWR)である「AES−2006」を4基建設することをトルコに提案する内容になっている。 ASEによると、TAEKは同書類一式を1か月半にわたって包括的に審査分析した結果、「ロシア型の原子炉設計は原子力発電所の安全運転に関する国際的な要求項目すべてに準拠するとともに、技術的にも応える仕様だ」とし、昨年12月19日にこれを原則的に受け入れる判断を下したとしている。 |