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[原子力産業新聞] 2009年2月19日 第2466号 <1面>

経産省、原子力部会の議論基に 原子力強化策を策定へ

経済産業省は13日の総合資源エネルギー調査会の原子力部会(部会長=田中知・東大院教授)に、今年夏を目途に、「原子力発電推進強化策」(仮称)を取りまとめる計画を示した。同部会で新増設・リプレースの円滑化、既設炉の活用、国民との相互理解の推進などを審議し、これを基に同強化策を策定する。同部会も概ねこれを了承した。  新増設・リプレースでは、これまで整備してきた事業環境を確認し、最近の状況変化や国・事業者の取組みと今後の方向性などを検討。既設炉活用では出力向上、オンラインメンテナンスなど米国などの先進事例を分析、業界団体が果たしてきた役割や規制当局の対応なども議論。国民理解では広聴広報活動や原子力教育の充実などの方向性を検討する。国際動向対応は、現在審議を進めている国際戦略検討小委員会の結論を受け、改めて議論する方針。

今会合では、エネ庁が原子力政策を巡る最近の動向、電事連が原子力推進に向けた取組みも説明した。委員からは、「もんじゅ」と六ヶ所再処理工場の遅れに対する懸念、原子力ルネサンスの中で原子力産業を日本の中核産業にすべきなどの意見が出された。


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