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[原子力産業新聞] 2009年2月19日 第2466号 <3面>

初めて原子炉圧力容器を輸出 斗山重工

韓国の斗山重工業は9日、同社として初めて、原子炉圧力容器を海外に輸出したと発表した。中国の秦山原子力発電所・第U期3号機(60万kW級PWR)用に製造したもので、同日、釜山の西40kmに位置する昌原原子力機器製造工場の埠頭から中国に向けて出荷したとしている。

同社はこれまで、米国の原子力発電所や中国の秦山発電所・第V期1、2号機向けに蒸気発生器などを供給してきたが、原子炉機器の中でも最も重要な圧力容器を輸出したのは初めてのこと。2005年に中国核工業公司(CNNC)から秦山U期3号機用に直径6.3メートル×長さ12.4メートル、重量300トンの圧力容器を受注。同機は6か月間の機器類設置作業完了後、試運転を経て11年にも運転を開始する見通しだ。

斗山重工はこのほか、07年に世界でも初のAP1000となる中国の三門発電所および海陽発電所計画で主要機器の供給契約をCNNCから獲得。昨年5月には中国の次世代原子炉建設計画に対する全面的な協力についてCNNCと了解覚書を取り交わしている。また、昨年6月には、米国のV.Cサマー原子力発電所2、3号機(AP1000)用の主要機器についても製造契約をウェスチングハウス社(WH)から獲得済みだ。


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