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[原子力産業新聞] 2009年3月5日 第2468号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 2月利用率67%、前月から横ばい 長期停止8基を除けば82%達成

原産協会の調べによると、2月の国内原子力発電所計53基の稼働状況は、総発電電力量215億7256万kWh(対前年同期比11.6%増)、設備利用率67.0%となった。

月内、定期検査入りに伴い、6基が運転を停止、一方、調整運転中の高圧タービン蒸気漏れに伴い停止していた日本原子力発電敦賀2号機が15日、定検中の九州電力川内2号機が28日、それぞれ運転を再開した。定検入り基数に比して、設備利用率の前月(67.2%)からの下げ幅が小さいが、これは、1月30日午前零時をもって運転を終了した中部電力の浜岡1号機(BWR、54万kW)、同2号機(同、84万kW)を除いたことによる。上記表中の数値は、これら2基を除いたものとなっている。

昨年2月から定検に伴い停止中の東北電力女川1号機で19日、非常用炉心冷却系が誤信号により作動、約6リットルの水漏れが発生した。同機は、相次ぐ火災発生で、定検工程が遅れており、検査終了は4月以降となるものとみられる。

四国電力伊方2号機は24日、定検に伴い停止、同1号機も9日より定検入りの予定だが、検査期間中、両機中央制御盤のアナログ式からデジタル式への取替工事が実施される。取替後は、タッチパネル方式などを採用した「総合デジタル化プラント」として、一層の安全・安定運転の向上を目指す。

なお、中越沖地震およびそれ以前からの長期停止プラント8基(東京電力柏崎刈羽1〜7、北陸電力志賀1)を除く設備利用率は81.9%を達成。


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