電源開発 仏メロックス工場で 大間MOX燃料製造へ

世界で初めてMOX燃料を大間原子力発電所(青森県大間町)の全炉心に装荷することを目指している電源開発は3日、初装荷燃料などのMOX燃料の調達について、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン(GNF−J)と締結し、製造準備に着手した。GNF−Jはフランスのアレバ社の100%子会社メロックス社に製造委託することにしている。(4面に大間原子力発電所の関連記事)

同社では、大間原子力発電所が最初の原子力発電所の建設・運転ということになり、同発電所で当初使用するプルトニウムは、日本の電力会社が英仏に再処理委託したプルトニウムの一部を譲り受けて海外のMOX燃料加工工場で加工する計画を立ててきた。青森県での六ヶ所MOX燃料加工工場の操業開始以降は、六ヶ所再処理工場で回収されるプルトニウムを譲り受け、同工場でMOX燃料に加工する。

大間原子力発電所(フルMOX―ABWR、138万3000kW)は昨年5月に着工し、2013年12月から燃料装荷、14年11月から営業運転開始の予定。初装荷ではMOXを炉心の3分の1程度以下から始め、段階的に全炉心MOX燃料利用を目指す。全炉心に装荷するようになれば、同発電所1基で年間約1.1トンの核分裂性プルトニウムを消費でき、それは六ヶ所再処理工場から出てくるプルトニウムの約2割強に相当する。


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