地震の記憶忘れず 柏崎市 『7・16の真実』刊行

柏崎市は、07年7月16日に発生した中越沖地震から約1年8か月が経過し、関係機関の対応や被災した市民の体験・教訓を後世の人々に伝えるべく、このほど中越沖地震記録集「がんばろう!輝く柏崎 さらなる未来へ」を発刊した。

会田洋市長は「この記録集が、深く大きな爪痕を残した記憶を忘れることなく、全国の行政関係者をはじめ、関係機関および次世代を担う子どもたちへ語り継がれる1冊になればよいと思う」としている。

第1章「7・16の真実」では多くの被害写真と家屋などの被害状況、専門家による地震分析。

第2章「震災直後の対応」では、災害対策の経緯、災害対策本部の動きなどを時間を追って記録、防災行政無線が刻々と変わる状況の中で、どのような放送を市民に向かって伝えたか、食糧の提供と水道・ガスの復旧状況などを克明にまとめている。

8月8日に行われた天皇、皇后両陛下の現地お見舞いの様子、医師と看護師が当時の状況を振り返り、災害時の地域医療のあり方も模索している。

第3章「避難生活の実態」では避難所生活から仮設住宅への移行、4章「震災から復旧へ」ではボランティア、自主防災会などの活躍、電気・水道・下水・ガス・道路などのライフライン復旧の記録。

第5章「立ち上がる柏崎」では、復興への歩みを撮り続けてきたカメラマンの紹介。会田市長を交えた「被災者が語る、震災の教訓と備えの重要性」を掲載している。

そして最後に、高橋明男・東京電力柏崎刈羽原子力発電所長、新野良子「柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会」会長、今井俊博・原子力安全・保安院柏崎刈羽原子力保安検査官事務所長、須田幹一・柏崎市防災・原子力課長がそれぞれの立場から思いを語っている。

資料編では、避難者数・被害状況などのデータ、柏崎市震災復興計画の概要などが掲載されている。

編集・発行は同市防災・原子力課(電話0257―23―5111)。


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