関西電力 「リサイクルベンチ」登場 東海発電所のクリアランス廃材で

関西電力は24日、クリアランス制度を適用しリサイクル利用したベンチ(=写真)を福井県の原子力事業本部1階ロビーに設置した。このベンチの脚の部分は、廃止措置中の日本原子力発電・東海発電所の燃料取替え装置から発生した金属廃材を用いたもの。福井県内でのクリアランス制度を適用したリサイクルベンチ設置は、日本原子力発電株式会社敦賀原子力館に次ぎ2か所目。

2005年に制度化された「クリアランス制度」は、原子力施設の運転中に放射性物質の影響を受けた金属やコンクリート等がどのように再利用または廃棄物として埋め立てられたとしても年間0.01mSvを超えないことを基準とし、厳格な選別のもと、リサイクルや産業廃棄物としての処理を可能にする制度。この基準値は自然界から受ける年間放射線量の200分の1であり、国際放射線防護委員会(ICRP)等などでも健康に対する影響を無視できる線量としている。

原子力発電所の廃止措置の際、「クリアランスレベル」の廃材が全体の約5%、放射性物質を含まない一般廃材が全体の約93%発生すると試算されており、循環型社会の進展をめざし、これら廃材をリサイクルするシステムの構築が望まれている。同社では今後も、クリアランス金属再利用の理解促進に努めていく。


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