経産相訪米、DOEと共同声明 二国間協力を再確認

二階俊博経済産業大臣は4日、米国ワシントンDCで、S.チュー・エネルギー省長官(=写真右)と会談、原子力平和利用の促進を含む共同声明を発表した。

会談では、日米双方が、エネルギー安全保障と気候変動に対処する技術への必要な投資を確保し、革新的な研究・開発・実証を促進する必要性を合意した上で、これらの投資が、現下の世界情勢の中、両国の経済成長・回復を促すため極めて重要との認識から、@日米国立研究所間の協力A低炭素技術B原子力の平和利用Cエネルギー・環境分野での国際協力――の協力関係強化策を共同声明としてとりまとめた。

原子力分野では、核不拡散、原子力安全、核セキュリティが確保された原子力利用の拡大が、エネルギーと気候変動に係わる世界的課題を克服するカギとなるという共通認識から、07年策定の「日米原子力共同行動計画」やその他の研究イニシアティブに沿って、二国間協力を促進していくことを再確認した。

具体的には、@先進的ナトリウム冷却高速炉技術や拡散抵抗性のある燃料サイクルに貢献する先進的燃料サイクル技術を含む原子力分野の研究開発A原子力発電所の新規建設を促進する潜在的な金融支援策やその他の金融面での課題に関する協調B技術者向けの共同研修プログラムや学生向けのインターンシップC国際的な枠組における炭素を排出しない電源としての原子力の役割についての調査D原子力損害の補足的補償に関する条約(CSC)を含む原子力損害賠償のための国際的枠組の議論E安定的な燃料供給を維持する方策に関する意見交換F原子力安全・核セキュリティ等のための基盤整備についての第三国との協力GGIFおよびGNEP等の国際的枠組における協力――などを掲げている。


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