【わが国の原子力発電所運転速報】 4月の利用率59%、志賀1戦列復帰 柏崎刈羽全基除くと71%に

原産協会の調べによると、4月の国内原子力発電所の稼働状況は、総発電電力量202億2,732万kWh(対前年同期比15.7%増)、設備利用率は58.6%と、冬の電力需要期を過ぎ、年明け以降、漸減を見せている。炉型別では、引き続き、PWRの利用率がBWRを大きく凌いでおり、中でも九州電力川内1号機の105.6%が顕著だ。また、北陸電力志賀1号機が11日、約2年ぶりに発電を再開、5月13日、営業運転に入った。現在、長期的に停止している発電プラントは、中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽発電所全号機となり、これら7基を除くと、設備利用率は70.7%となる。

志賀1号機は07年3月、臨界事象未報告の問題により、安全対策総点検のため、運転を停止した。今回の再起動後、原子炉圧力の定格状態までの上昇、蒸気を発生させた状態での配管、ポンプなどの確認、試験的発電ではタービン保安装置の試験などが行われた後、再び原子炉を停止して、耐震裕度向上工事で追設した配管サポートの健全性確認など、各設備の最終確認を実施、4月11日、良好な確認結果を得たことから、本格発電の再開となった。

本年12月に3号機の運開が予定されている北海道電力泊発電所では、PR施設「とまりん館」が29日にリニューアルオープン、「リアルスケールの体験性」をコンセプトに据え、実物大の原子炉や蒸気発生器の展示、中央制御室をイメージした「体感ミニシアター」など、本物に劣らぬリアル感で、原子力発電への理解を訴える。


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