トルコ初の原発建設計画 露とトルコの首脳が協力合意 ロシア型軽水炉建設の可能性が濃厚ロシアの総合原子力企業であるロスアトム社は18日、トルコ初の原子力発電所建設計画について、すでにロシアの原子力建設輸出企業であるアトムストロイエクスポルト(ASE)社らが建設に参加する準備は整っていると発表した。 この発表は、16日にロシアのV.プーチン首相がトルコとの国境に近いクラスノダール州ソチ市でトルコのR.エルドアン首相と懇談した際の共同記者会見に基づいて出された。その中でエルドアン首相は、原子力エネルギーが両国の協力分野の中でも新しいものである点を強調するとともに、「我が国の原発建設計画ではASE社が唯一、国際入札に参加し、ほかの企業はすべて撤退してしまった」と説明。現在、両国がこの入札に関するすべての手続きを完了するため、作業を進めていることを明らかにした。また、この発言を受けてプーチン首相も、ASE社がトルコで大型原子力発電所を4基建設する可能性に言及。同時に、電熱併給発電所の建設についても、トルコに協力していく用意があるとしている。 ロスアトム社の発表資料によると、トルコは昨年3月に同国初の原子力発電所建設で国際入札の実施を発表。13社が参加申請したものの、ロシアとトルコの企業連合(ASE社、インターRAOUES社、およびトルコの提携企業)のみが最終協議の有資格者となった。ASE社は120万kW級VVER(ロシア型軽水炉)である「AES2006プロジェクト」の4基の建設を提案しており、その通り決定すれば当面のトルコの原子力発電設備容量は480万kWに達する計算だ。同企業連合はまた、同建設計画に関する資金調達を全面的に請け負い、完成した発電所の所有権を保有。その代わり、トルコ当局は発電所からの電力を固定価格で買い取ることを保証する内容になっている。この価格は当初、ASE社が1kWあたり0.21ドルを提案していたが、その後0.1533ドルに引き下げられたとしている。 |
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