イタリアと原子力協力 二階経産相 再導入を支援

イタリアのローマで開催されたG8エネルギー大臣会合に出席した二階俊博経産相は24日、イタリアのスカイヨーラ経済振興相(=写真右側)と、両省がイタリアの原子力発電開発に協力する覚書に署名した。

協力内容は、(1)情報交換(2)原子力発電開発の準備および推進に対する支援(3)人材育成(4)広報活動への支援――などで、協力期間は3年間で、両者の合意で延長可能。

イタリアは1960年代から原子力発電所の運転を行っていたが、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所事故の直後、国民投票で脱原発の政策を決定し、90年に国内すべての原子力発電所の運転を停止した。不足する電力は隣国フランスなどから購入し、欧州最大の電力輸入国になっている。

昨年、ベルルスコーニ首相のリーダーシップの下、エネルギー源の多様化を通じた安定的なエネルギー供給の必要性、地球温暖化対策の重要性の観点から、原子力発電の再導入を目指す方針に転換し、今年2月には同省内に原子力担当部局を設置した。昨年6月の青森でのG8エネルギー大臣会合での日伊大臣会合で、スカイヨーラ同相が当時の甘利明経産相に日本への協力要請を行っていたもの。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで