気候変動条約会議 次期COP準備で原子力が議題に

国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の事務局は20日、6月1日からドイツのボンで開催する第30回補助機関会合における交渉議題の草案を初めて公表し、その中で原子力を「クリーン開発メカニズム(CDM)」あるいは「共同実施(JI)」に含めるか否かについて議論される予定であることを明らかにした。

今年の12月にコペンハーゲンで開催予定の「気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)」では、京都議定書の約束期間以降(2013年から)の温室効果ガス排出削減枠組みを決定することになっているため、UNFCCCでは現在、二つの特別作業部会から成る補助機関会合で精力的に準備作業を進めているところ。

6月のボン会合では、京都議定書の下で日本を含めた先進国の更なる約束について協議する「議定書作業部会(AWG−KP)」の第8回会合が予定されており、原子力はその交渉議題の一つとなっているもの。「原子力をCDM(またはJI)に含めるか否か」について、オプション1として「原子力施設における活動は第2期間(と、それ以降)のCDMのプロジェクト活動として不適格と定める」、オプション2として「(新たに建設される)原子力施設を第2期間(と、それ以降)のCDM(またはJI)として適格と定める」案が挙がっている。

原子力のプロジェクトは01年にマラケシュで開催されたCOP7での合意により、現在の京都議定書の枠組みの中ではCDMの対象とならないことが決定していた。


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