安全評価WG 運転期間延長 確認事項などを審議 代表プラントで検討

経済産業省・総合資源エネルギー調査会下の安全評価ワーキンググループ(主査=杉山憲一郎・北海道大学教授)は5月29日、原子力発電所の新検査制度実施に伴い、運転期間の変更設定に係わる妥当性確認に関する基本的考え方をとりまとめた。

新検査制度下で、原子炉の運転期間を変更する場合、事業者はそれに関する説明書を添え、保安規定の変更認可を受けることになるが、認可に際し国がその妥当性を確認する必要がある。同WGでは、BWR、PWRそれぞれの110万kW級原子炉を代表プラントとして選定し、運転期間設定の妥当性確認のための評価方法、評価ポイント等を検討した。原子炉の基本設計等は変更しないことを前提に、運転期間をBWRで18か月、PWRで15か月に延長した場合の燃料の機械的健全性、炉心特性等への影響を踏まえ、@燃料の機械設計A核設計B熱水力設計C動特性D運転時の異常な過渡変化および事故Eその他必要な事項――の各項目に与える影響について、確認を行った。

運転期間を延長するためには、現行炉心より反応度を上げる必要から、新燃料の取替え数を、BWR、PWRとも、現行炉心より増加させることとなるが、それぞれ制御棒による余剰反応度の制御、燃料装荷パターンの工夫といった対応策を技術的に分析するなどした。その上で、BWR、PWRそれぞれ、運転期間設定の適切性を判断するに当たっての個別プラントごとに確認すべき項目、取替炉心ごとに確認すべき項目を示した。


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